中国メーカーで今年の注目株は征途網絡という新参メーカー。2004年に設立したばかりだが、国内トップメーカーに名を連ねるほど急成長を遂げている。それを牽引しているのが『征途』というMMO(多人数参加型)RPG。すでに150万人の会員を獲得している。気になるゲーム内容は、人気の武侠もの、対人戦あり、アイテム課金と王道の作りだが、その人気の秘密を中国のメジャー誌、大衆軟件の田震編集長に聞くと「お金をかければかけるほど強くなれるのが新しい」と答えは至ってシンプル。ゲーム中のアイテムはもちろん、修復にもお金がかかる仕組みになっている。「中国人はとにかく”いちばん”が好き(笑)。ほとんどの人が(ゲーム中の)王様になりたいと思っている」(田編集長)。強くなるためにはお金が必要、お金をかければ強くなれる……中国人ユーザーの心をがっちりつかんだよう。中国で人気のソフトのほとんどは、王道は守りながらも少しの変化でユーザーを魅了する、という条件を満たしている。いまのところ、これがこの市場での成功の秘訣のようだ。
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▲征途網絡。出展初で大規模なブースを出展。
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▲ゲーム中には10カ国があり、それぞれ分かれて生活している。同盟国ではないユーザーと出会うと対人戦も発生する。各国の王様は投票で決めるという。
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全体的にイベントを振り返ると、ゲームのクオリティーが高まり、カジュアルゲームにもレースゲームやスポーツゲームなどジャンルが増えてきたように思える。2005年くらいからカジュアルゲームが台頭してきて、現状はMMORPGユーザー、カジュアルゲームユーザーの割合が半々にまでなったという。ズバリ今後のトレンドを前出の田編集長に尋ねたところ、「ストリートバスケやダンスなどファッションに関連するゲームがより勢いを増しそうだ」と予測する。実際、会場を見渡してみるとバスケ、ダンスや音楽関連のゲームが目立つ。9YOUというメーカーが展開する音楽アクションゲーム『Audition Seasen3』はなんと会員数1億人以上、アクティブユーザー80万人がいるという。恐るべし。
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▲会員数1億人がいるという『Audition Seasen3』。日本で言ういわゆる音ゲー。リズムに合わせて矢印どおりにキーを押す。
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